スーパーゴールデンイエロー ビーズワックス蜜蝋

2019年09月08日

久々に、作文意欲を掻き立てられたこのミツバチの巣。8月も末から9月に入ったばかりの頃にできるミツバチの巣は実に鮮やかな明るい黄色をしています。

「綺麗な無駄巣あるけど、いる?」

瀬尾養蜂園さんからスペシャルな連絡をいただき、ぶっ飛んでいきますと、なんともまぁ、きれいなこの色ですよ〜。

なっかなか、このコンディションでは自分では拾い集めることが難しく・・・本当に嬉しい限りです。

巣板から大きくはみ出したミツバチの巣を養蜂家の方々は作業の邪魔になるので、とってしまいます。このミツバチの巣は時期によってはたっぷりとハチミツが詰まっている場合や、蜂児が入っていたりするのでそのタイミングによっては、無駄巣があってもすぐに持っていけない場合があります。

また、季節によってはやはり蜜源となる花の違いもあるのかと思いますが、無駄巣が出てすぐに拾いに行かなければ、この黄色はあっという間に、太陽にさらされて漂白されてしまいます。

なので、この色はなっかなかゲットできないのです!

そんな、瀬尾養蜂園さんから悲しいニュースが舞い込んできました。いつも体験会場にしている蜂場のミツバチたち(100箱)の大半が死んでしまったというのです。恐らく、ミツバチ達の症状や死に方などを観察する限りでは、農薬の類であることは間違いなさそうです。近年、世界中でこのような問題が起こっています。

突然ミツバチの群全体が忽然と姿を消す。あるいは、巣もろとも全滅など。一度、ミツバチ達が集めてきた蜜源にこの農薬の影響がかかってしまっているとしたら、その悪影響はじわじわと浸透し、やがては巣全体や、そのエリア全体の被害となります。

その影響は、決して養蜂農家さんだけの問題ではなく、9月〜11月にかけて瀬尾養蜂園さんの場合は、滋賀県へ南下し滋賀県内のイチゴ農家さんの交配(受粉)のためにミツバチ達の貸し出しの予定があります。このミツバチ達が足りなかった場合、イチゴ農家さんのイチゴの成りが悪くなる可能性があります。いつもより実がつかなかった・・・など。そうするとイチゴ全体の出荷数が減ります。ということは、そのイチゴを使った、みんなが大好きなショートケーキ、クリスマスケーキ、スーパーに並んでいるイチゴそのものの値段が高騰。その結果、

「今年のイチゴは高いなぁ」

といって、私たち平民の食卓から姿を消すことになるのです。

とはいえ、滋賀県の話で、富良野は関係ないじゃない。。。なーんて考えは甘いのです。来年には富良野に戻ってくるわけで、ミツバチの影響が取り戻せなかった場合は、引きずったまま富良野に戻ってくるわけで、富良野のメロンとミツバチの交配に影響がでる事になるのです。

これは、決して大げさな話ではありません。私たちの食卓に上る食品の70%以上がミツバチの交配による農作物です。

じゃぁ、うちのタマネギや、ニンジンが虫に食われてもいいのかい!

そういうことにもなりません!!

じゃぁ、どうすれば良いのだろうか。

ついつい自分たちだけが良ければいい。なーんて物事考えがちです。だけど、すこーしだけ観る角度、アングルを変えて観てみると、違った風に見える時があります。お互いが住み良い暮らしを人間も、動物も、虫も、植物も、魚も、ありとあらゆる生命が一緒に心地よくこの地球をシェアすることが、より良い環境を守ることになるのではないかと、思うのですが、はて自分はできているか?というとついつい自分よがりな考えになりがちです。

しかし、この富良野においても、年々ミツバチを飼える場所が少なくなっているといいます。ミツバチを安全に管理できる場所が富良野からなくなってしまったら、瀬尾養蜂園さんは富良野を撤退せざるを得ないでしょう。そう簡単には、「じゃぁ隣の町に行けばいいじゃない。」とはならないのですから。

撤退するとなると、どこからメロンやスイカの交配用のミツバチを仕入れるのか。農協からは使い捨て同然のミツバチを買うことができるようですが、果たして、今まで瀬尾養蜂園さんが共有し続けていた交配分のミツバチを提供することができるのでしょうか?瀬尾養蜂園さんと提携している農家さんは富良野市内に留まりません。中富良野、上富良野などの隣接する市町村にまで及びます。

一口に農薬といっても、これを使用している人が農家さんだけとは限りません。富良野は観光地ですから、宿泊施設などを始め、サービス業の施設がたくさんあります。もちろん、山や自然が近い分、除草や、防虫のために施設周りに季節になると薬を使うことは大いに考えられます。これまた、厄介な話になります。お互いが農家の立場であれば、話はカーといえばツーで、理解し合えるのでしょうけれど、相手が例えばホテルなどの施設となると・・・、先に書いたような事を長々話したところで、果たしてそれをすんなり受け入れてくれるのか?理解はしていただけるでしょう。ただ、受け入れられるのか??が問題です。

それを使うな・・・ということではないのです。情報共有する事でお互いにとってベストな選択と解決策を一緒に見出しましょうという事なのです。

環境フォーラムなどを開いても、聞いて等のターゲットの方々は来ません。そりゃそうです。興味がないのですから、来るわけがないのです。

昨日、今日でできるわけではないので、コツコツこの辺のタネを蒔いていくしかありませんね。

瀬尾養蜂園のビーキーパー(養蜂)体験
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